いつのまにか過ぎてしまった
秋の日々
うつくしさのことはよくわからないけれど
ねずみ色に染まった東京の空は
とてもうつくしいものだ
上にのぼるために 降りる階段もあり
前にすすむために 戻る場所もある
意味もなくスキップしたり
立ち止まって太陽にウインクしたり
物事がうまく転がっていくよりも
たまに躓いて立ち止まったほうが
まわりの風景のうつくしさを知ることができる
自分の足で歩くことの本当の意味を知った頃
すでに辺りは夕暮れどき
まだまだ これからがうつくしいとき
このまま うつくしい よのなかへ
つづく